Misekai BLOG

グローバルな英語とローカルな解釈

通訳をしていて思うことの一つに、英語のグローバルスタンダート化があります。

ここでは、「ネイティブしかわからないような慣用句などは使わず、きっちり学べば通じ合う英語」と仮に定義させてください。ノンネイティブ同士で会話するような場面が近いです。

 

そんなとき、グローバルスタンダードな英語からは、英語が生まれた地域独特の文脈や背景は削ぎ落とされているように思います。言い換えれば、日本語ならではの感覚を持って意味が伝わる表現のようなものは、グローバルな世界では伝わりにくい、という感じです。

 

そんなことを思う中で、特に英→日に訳す時にあることに気づきました。

 

グローバルスタンダードな英語は、解釈をする際にローカルに落とし込まれる。ということです。

 

例えば同じ英単語でも、それを各言語に訳す時には、各言語または訳者が持つ社会背景や文脈を介して理解されるということです。

一つ例を挙げれば「overseas」は海外や外国と訳されますが、私たちは海外・外国といったらやはり海があり、知らない世界に飛び込むようなイメージを持ちがちです。でも陸路で国境を接する地域の人は、もしかしたら昨日仕事でいった国境の向こうの隣町の姿を想像しているかもしれません。

 

同じ単語を使っていても、同じ景色を見ている訳ではないのかもしれない。

これがグローバルな言語の特徴かもしれないと思いました。