Misekai BLOG

『訳す』とはなんなのか?

辞書によれば「訳す」とは、「外国語・古語による表現を、自国語・現代語に移し替える。翻訳する。解釈する。」と出てきます。

 

最後に大事なのが隠れていました。

 

「解釈する」です。

 

解釈するとは抽象です。訳するとは、究極的に言えば「意味」を伝達する作業であると思います。

具体的な単語、慣用句など、さまざまな表現によって紡ぎ出されるメッセージは、そこに意味が宿っています。これは単語という具体的な音からだけでは拾いきれません。

これこそが通訳の難しさだと思います。私のように他言語を勉強して身につける人間にとって、ネイティブレベルの語彙に近づくのはなかなかの努力が必要です。完成を待っていたら、いつまでも使うことができません。

 

そこでできるのが、抽象的なメッセージを汲み取ることです。具体的な単語の組み合わせを聞きながら、「結局何を伝えたいのか」を抽出することが必要です。

 

これこそがまさに具体と抽象なのではないかと思います。

 

具体的な単語の組み合わせから、抽象的なメッセージを抜き取る。

そのメッセージが最大限伝わる他言語の単語の組み合わせを見つけて、発信する。

 

この作業を短時間で行うことに、言語のスキル不足を補う通訳のヒントが隠れているんじゃないかなと思いました。